②うっかりブラック企業に入社してしまった話

大学を出て漫画家・作家を目指すも挫折。

僕は一体何をすればよいのだと思ったときにひらめいたのがプログラミング。

子供のころ、遊びでプログラミングをしていたことを今さら思い出すのでした。

このワクワク感は何だろう?

これだと思ってIT企業をターゲットに求職活動を始めるのでした。

 

たくさんある「未経験エンジニア募集」の求人

作家を目指して貧乏生活をしていた自分。

貧乏なのに新聞は取っているという、インテリぶった男でした。笑

といっても、新聞をあまり読むことはなく、もっぱら広告目当てでもありました。

 

とくに日曜日になると入ってくる求人広告には、よく目を通したものです。

さっそく未経験でプログラムを組ませてもらえる会社を探します。

すると、けっこうたくさんあるんですよね。

当時は、今(2019年)ほど世間的に人手不足で人材難ではないのですが、

プログラマーやシステムエンジニアは当時も慢性的な人手不足だったのです。

 

未経験OKなのに、給料もそこそこ高いし、しかもポイントはアパートから近いということ。

僕が住んでいるアパートから、1路線で行けますからね。

もちろん足立区の外れに住んでますから、

駅まで徒歩20分ほど歩かねばなりませんが。。。苦笑

 

立地も面接官もほのぼの系!これは当たりだ!

さっそく面接に向かいます。

会社は東京の下町にあり、周りの環境も、比較的ほのぼした雰囲気です。

呼び鈴を押すと女性の事務員さんが迎えてくれます。

そして、面接担当者は2名、やさしそうな年配の社員Aさんと中堅の社員Sさんでした。

(Sさんは僕の師匠のような人です)

 

お二方とも、僕を温かく迎えてくれます。

あの酷い履歴書を見ても、まったく動じないという感じ。苦笑

正直なところ「受かった!」と思いました。

 

でも、社長さんが海外旅行でいらっしゃらないということで、最終結果は持ち越し。

次回の面接で社長と会ってくださいということになりました。

雰囲気的に確実に採用されると思ったので、転職活動は終了。笑

(ま、ちょっと海外旅行ってのが気になりましたけどね。)

 

天国から地獄、あなたヤクザですか?笑

そして社長面接の日を迎えました。

前回と同じように面接室に通されまして待つこと数分、

なんだかものすごいガラの悪い大男が電話しながら入ってきました

ヤクザかよ!そう思いましたけど、んなワケないですよね。。。

 

ん、、、まさか社長??? 汗

 

電話で話しているのは取引先、いや協力会社のようです。

「プリンタドライバなんて、1日や2日で作れるわけないでしょ?」

「何を言ってるんですか、もうちょっと考えて電話してくださいよ!」

ガチャ!! ツーツー・・・

 

すげえ怒ってるし、なんか専門的な話してるし、何者!?

すると、前回に面接担当だった社員のSさんが「社長」と呼んでいるではありませんか!!

 

うげえーーー、まじかーーー!!!

 

僕は昔からヤンキーとかチンピラ、ヤクザ、大・大・大・嫌いなんです。

(好きなヤツいないでしょうけどね。)

 

見た感じ30代後半から40代前半くらいかな? 背が高くて、とにかく目つきがヤバイ。笑

でも、さっきの電話のように専門的なことは詳しそうだから、見た目はヤクザだけど、エンジニアなんだろうな。。。

いや、でも、こういう社長いるよなぁ、イケイケな感じで仕事を取ってる営業系の人なんだろうな。。。

と、そんなことを考えながら面接が始まりました。

 

圧迫面接とはまさにこのこと

まず、社長は履歴書に目を通します。

が、履歴書に目を通す直前でしょうか、前回に面接担当のAさんSさんが切り出します。

 

Aさん「彼は面白いですよ、子供のころからプログラムをやっているそうです」

社長「・・・・。」

Sさん「MSXって昔あったじゃないか? BASICです。」

社長「・・・・。」

Aさん「プログラムはすぐにできそうだよね」

社長「・・・・。」

Sさん「私は問題ないと思うんですけどね・・。(社長は)どうですか?」

社長「・・・・。」

 

もうね、こっちはビクビクしまくりですよ。

だって社長さん、まったくもって不機嫌な顔、「非常に気にいらない」という顔してます。

そして、うんともすんとも言わない。。。

また、そして、顔が怖い、顔面凶器とはまさにこのこと・・・。

 

沈黙を破ったのは社長でした。

「おれはさあ、仕事を何度もやめてるところが気に入らねえんだ」

「ここが一番気になるよ、なんで S は気にならないの?」

 

だよねー、僕だって社長と同じ思いですよ。笑

なんで、AさんもSさんも、そこにあまり触れなかったんでしょうか?

そこはね、社長の言う通りですよ。

 

しかし、社長もそこをすごく引っ張るんですよ。

ずっとそればっかり言ってくる。

いちおう僕もなぜ辞めたかの理由は伝えるんですが、

正直に伝え過ぎたのか、社長の顔は歪んだまま・・・。

 

そして、社長が話し始めてから、AさんもSさんも一切何もしゃべらなくなってしまいました。。。

こりゃ、ギリギリのところで「落ちたな」と思いましたね。。。

バイト辞めちゃったし、どうしよう・・・。

 

一転して合格!しかし社長に対する不安は残る

社長はかなり迷っているようです。

ウンウンと悩んでいます。

ついに、しばし黙りこくっていたAさんとSさんにも意見を聞きます。

 

AさんとSさんは、「好きな仕事なら続くよ」的なフォローしてくれました。

素晴らしい、ありがとうございます!!

さ、社長は何というか。。。

 

「よし分かった、明日から来なさい!」

 

あー、よかった、合格だ・・・。

 

とはいえ、、、、

嬉しい気持ちもある反面、この社長とうまくやれるかな?という不安もありましたけどね。

 

まあ、社長は怖いけど、これで待望のエンジニアとしてのデビューです。

心の底から「早く仕事がしたいな」と思いましたね。

 

給与計算ミス「幸先悪いスタート」の巻!

入社しましたら、まずは研修ということで本社で勉強です。

面接担当のSさんが、いろいろと教えてくれます。

とても楽しい時間でしたね。

 

ところが早々にトラブルは訪れます。

ぼくは月の途中から入社したのですが、最初の給料は日割りで支払われるはずでした。

出勤日は10日くらいでしょうか、研修期間中ですが、10万円くらいは振り込まれるはず、、、。

 

そう思って給与明細を見たら、6万円くらいしか入ってなかったのです。

これはおかしいな、これだと今月暮らせないよ・・・。汗

 

給料は手取りで20万円くらいだったと思います。

それを出勤日の22で割ると1日当たり約9000円です。

10日の出勤ならば、約9万円です。

 

ところが、出勤日でなく月の日数、つまり31で割られていたのです!

20万円を31で割ると約6000円、これに10をかけて6万円

 

その差、3万円、この差は大きいです。

 

給与計算ミスなのに「なぜか社長が逆切れ」の巻!

さっそくSさんに相談。

すると、Sさんが事務員さんに、これはおかしいですよと伝えてくれました。

しかし、どうやら事務員さんはどこが間違っているのかわからない様子でした。汗

 

まあ事務員さんもプロではないですしね、小さな会社ではよくあることです。

最終的にはSさんが説明して理解してもらったようで一安心。。。

 

しばらくして、社長がその話を事務員さんから聞いたようでして。

社長が不機嫌そうな顔で奥の社長室から出てきました。

僕の方に来るかと思ったら、別の新入社員の前に立って、僕の方を見ないでこう言いました。

 

「オマエらさ、今しか勉強する時間はないからな、しっかり勉強しろよ」

「仲良くやれよ、みんなで協力してやれよ、昔はもっと和気あいあいと仕事したもんだ」

「だいたい、給料が少ないとか、計算がおかしいとか、そんなこというヤツなんていなかったんだよ。」

 

え、え!?

そんなこと言う

 

もうね、ビックリしましたよ・・・。

給与計算ミスしておいて、逆切れですよ。

 

そして、その怒りを僕じゃなくて、同期の新人さんたちに向かって言うという嫌らしさ・・・。

めっちゃくちゃ頭に来ましたが、実は僕はその時、仕事(研修)の楽しさで、怒りもすぐに収まっちゃったのです。

 

やっぱり、「好き」を仕事にするべきですね。。。

 

しかし、なんでいつもこうなんでしょうかね?

どこへ行っても強烈に嫌な奴がいる、そして今回はそれが社長だ・・・。

ぼくの最低最悪人生はまだまだ続くんだ、そう思いましたねー。泣

 

③派遣できない未熟なエンジニア集団

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