驚くべきニュースが飛び込んできました。
2020年4月の自殺者数が前年比で20%減ったそうです。
これを見た一部のSNS住人は、
「誰だ、コ●ナの経済苦で自殺者が増えると言ったやつは!」
「減ったじゃないか!」
と鬼の首を取ったかの如く叫んでいましたが、
「コ●ナ自殺が減った」
などと、どこにも書かれてないので、
またデータを調べずに騒いでる人がいるなと思ったんですけども・・。苦笑
前回のブログで「死の恐怖」の話を書きましたが、
https://inumakedon.com/hito-wo-ayaturu/
今日は、どうして死を恐れるのだろう?という疑問と、
死を恐れなくなるにはどうしたらよいのだろう?という話です。
2020年4月、コ●ナ禍の自殺が減った理由
まずは、そのニュースの内容を貼っときます。
こちらです。
先月の全国の自殺者数が前の年に比べおよそ20%減ったことが、厚生労働省などのまとめでわかりました。
厚労省などによりますと、先月の全国の自殺者数は前の年の同じ月に比べ359人少ない1455人で、19.8%減ったことがわかりました。少なくとも最近5年間では最も大きな減少幅だということです。
新型コ●ナウイルスの感染拡大の影響で、家族ら同居する人が外出せず家にいることや、職場や学校に行く機会が減り、悩むことが少なかったことなどが要因とみられています。
自殺者数が減った理由として、
学校や職場に行く機会が減って、
悩むことが減ったという原因が挙げられています。。。
おぉ、なんということでしょう。
学校や職場って地獄なのですね。。。
いや、学校や職場が地獄ではありません、
そこには必ず「人」がいます。
人と人が並んで仕事してたら、
突然隣の人が自殺するなんてことあると思います?
隣の人が自殺しちゃうようなことをした人が必ず存在するわけですねえ。
自己保身や出世欲、腐ったプライドから発する悪意、
悪意の餌食になった人がいるということですね。
自殺が減った理由を考える
ところで今後も新型コ●ナで亡くなる人は増えるでしょうけれども、
昨年のインフルエンザで亡くなった人の数は約3300人です。
2020年4月のコ●ナ死者数を6倍ほど上回ってるんです。
TVでも良く報道されてるので知ってますよね。
さらにいえば、昨年の自殺者数は年間で2万人です。
コ●ナによる死者数など比べ物になりません。
田舎の小さな村や町が全滅する人数です。
正直、数を比べることに意味はないんですが、
それでも数を知っておくと冷静になるでしょ?
ちなみに10年前の自殺者数は3万人でした。
政治の話をするつもりはなかったですが、
安倍政権になって自殺者数は減ったのですよ。
とくに生活苦が原因の自殺は半減してます。
これは事実です。
ちなみに自殺の中でも一番多い理由は健康問題です。
これが全体の自殺者の50%を占めます。
「こんな体になって生きてても仕方ない」と言って、
自ら死んでいく人が多いということですね。
次に生活苦や借金苦の自殺があり、次に家庭の問題がきて、
その次が職場や学校の問題による自殺です。
孤独が自殺を加速させる
そこで今回の自粛中に自殺者数が減った理由を考えるに、
ニュース記事の推察通り、
職場と学校の問題が減ったという理由しかないだろう、
と思ったのですけども、よくよく割合を考えると、
過去の日本の自殺者のうち「学校・職場問題」で自殺する人は、
全体の20%弱なんですよね。
ニュース記事では前年比20%減と書かれており、
ということは「学校・職場問題」での自殺が、
ほぼ0%になってないとおかしいわけです。
でも、さすがに0%はないだろうと思うんですね。
そこで思ったのは生活苦による自殺者も、もしかしたら、
逆に減った可能性があるということです。
以下、仮説です。
周りも苦境だと安心する心理
もちろん、コ●ナ自粛でお店は営業できませんし、
いわば休業要請という名の強制休業で売り上げはゼロなわけです。
なので生活苦・経営苦に陥った人は確実に増えたはずですし、
実際に潰れたお店や会社もたくさんあります。
でも、今の時期って周りもみんな困ってますよね。
つまり、孤独じゃないんです。
自分だけ経営に失敗すれば自分の能力に失望するでしょうし、
自分の不運を嘆くでしょうし、
自分を責めることになりますが、
今回は周りもみんな辛い厳しい状況に置かれているので、
自分を責めるということがないんです。
日本人って恥の社会に生きてますから、
周りとすぐ比べて自分を責めるんですね。
図々しい人は他人を責めますけどね。
良い人ほど自分を責めるんです。
そして自殺に走る。
もしも生活苦・経済苦による自殺が減っていたとすれば、
そういった原因ではないかと思うのです。
もちろん、厚労省からのデータが出ないと正確なことはわかりませんけどね。
仮説です。
毎年100万人が死んでいる
もう少し日本人の死について話しますと、
毎年100万人以上が死んでるって知ってました?
その一方で出生者数が80万人程度ですから、
確実に日本は人口減、つまり衰退の道を走っています。
それはさておき、どうやって死ぬかというと、
もちろん、その多くが高齢による老衰か、高齢による病気です。
1位がガン、2位が心臓、3位が老衰、4位が脳、5位が肺です。
高齢になると自然発生的にガンができやすくなると言いますし、
心臓も拍動が弱まれば循環器系疾患、心不全など心疾患になるでしょうし、
つまり高齢になると体が弱りますから半ば必然的に死ぬわけですね。
人それぞれドラマがあるでしょうけどね。
でも統計で見ると、そういうことです。
ちなみに自殺はたくさんある死因の内の10位です。
死者全ての1~2%程度の割合なのです。
でも、自殺ってのは若い人が本来の命を全うできずに、
体が元気なうちに死んじゃうことが問題なんですよね。
ちなみに女性よりも男性の方が自殺が多いです。
まあ、社会の体制によるものでしょうね。
余談ですが、2011年の東日本大震災では、
行方不明者を含めると2万人弱の人が亡くなりました。
この数は1年の死亡者の2~3%に匹敵します。
繰り返しますが、数を比べることにあまり意味はありません。
その1つ1つの死が何を意味するかを考えないと、
あまり意味がないことですが、
でも数を知ることで冷静になれる場合もあります。
すごい数の人が死んでるという現実を知るということです。
死は怖いものですが、
死とは何か、人はどうやって死ぬのか、
ひとは何故死ぬのか。
それを知ることで、これからも続くだろうコ●ナ禍の世界に対して、
少しだけ冷静に臨むことができるかもしれません。