自分が自分であるという自我、つまりアイデンティティとは消えることのない無限の存在である。
自我は無限であるがゆえに、あちらとこちら、そして、そちらにも存在しうる。
要するに、すべてが自分である。
自我は消滅しない。
なぜなら自我に時間の概念はないからだ。
空間の概念もない。
今も昔もずっとあって、あるものなのだ。
よって、新しい世界にも自我はある。
しかし、現在の世界の個々の自我が小川なら、新しい世界のそれは大河に例えることができる。
拡張した自我といっても良いかもしれない。
この拡張した自我を持つがゆえに、新しい世界には孤独は存在しない。
なぜなら全ての存在が自分であるので、孤独になりえないからである。
新しいなにかを生み出す者は常に孤独である。
新しい世界を生み出すまでは、その世界に気がつくまでは、孤独感が襲うかもしれない。
しかし、その孤独感が新しい世界を求める力となる。