正義感で損をするのではなく価値観の押し付けで損をする

先日、やっと我が家の台風被害による修理見積が住林さんから出ました。

工事はまだ先だと思いますが、それはやむを得ません。

そうなんです、世の中の台風被害の一連の対応は、

実はまだ終わってないという現実があるのです。

 

実際、2020年2月現在でブルーシートがかかっている家もありますし、

先日も知らない業者から屋根修理のテレアポが来ました。

この分だと、安心できる地元の業者さんの手があくまで、

ブルーシート状態の家は減らないでしょうね。

 

ところで先日、台風被害について、あまり感心しない某有名ブロガーさんの記事を見かけまして、

ちょっと一言いいたくなりましたので、今日はブログを書いてみました。

 

公共の電波で被害者を責めないでほしい

以前に芸能人の不倫についてブログを書きました。

相手が嫌がることをするという意味で、

不倫をする人は一般的に良くないわけなのですが、

その不倫した人を擁護する芸能人についても、

それはどうかな?という内容を書きました。

 

つまり、そこで僕が一番言いたかったことは、

不倫に限らず他人が嫌がることを公共の電波で過剰に正当化しないでほしい、

ということでした。

 

それにより、

被害者にも悪いところがある!

被害者ってモンスターじゃん?

みたいな風潮が生まれるのを危惧しています。

 

悪いものは悪いのであり、良いものは良いのですから、

その大前提を崩して、悪いことも時にはOK、容赦せい!みたいに自己保身に持って行く主張は、

ぜひ、やめてほしいと思ったのです。

 

被害者はモンスターじゃない

話しを戻しますと、その有名ブロガーさんは、

森田知事が台風後に言い放った、

東京電力にはぜひとも不眠不休でやってもらうよう強くお願いしたい

 

という発言を、恐らく問題視したのだろうと思います。

 

まあ、僕も思いますけどね、

知事自身が不眠不休で対応するっていうなら応援したくなるけど、

他人に不眠不休でやらせるって・・・、

ちょっと無責任じゃないの?って思います。

 

ところが、その有名ブロガーさんは、知事だけじゃなくて、

一般の人だって不眠不休でやれって思ってるでしょ?と、問いかけていました。

他にも、土日祝日も公務員なんだから緊急時は働けよって思ってるでしょ?

有休を取るなんてとんでもない!って思ってるでしょ?

と、問いかけていました。

 

僕も被害を受けた一般人なので、その問いに答えさせて頂きますと、

そんなこと思ってないです。。。苦笑

いち早く復旧してほしいと、かなり切実に思っていましたが、

関係者に無理してまで復旧してほしいとは思っていません。

 

そんなこと駄々っ子の小学生じゃないんだから、

当たり前だと思うんですよね。

社会人であれば会社の仕組みや法律だってわかってるし、

なにより自分自身が働くことの大変さを分かっています。

 

逆に、何故その有名ブロガーさんは、

そんな答えのわかりきった問いかけをしたのでしょうか。

実際そういう一般人が自分の周りにウジャウジャいたなら別ですけどね。苦笑

そうでないなら、被害者への誤解を与えかねない問いかけです。

 

被害者が肩身の狭い思いをするのは避けたい

もちろん、その「答えのわかりきった問いかけ」の背後には、

ご本人の何かしらの意図があるのでしょうから、

そこはもう触れないとして、、、

思うに、

このような記事を多くの人が読むことで、

先ほどと同様に、

被害者にも悪いところがある!

被害者ってモンスターじゃん?

と、被害者の方が思われてしまうことを心配しています。

 

被害者が逆に責められる例で真っ先に思いつくのは、

派手な服装をしていたんだから、痴漢される方も悪いという主張。

よく考えたらわかりますが、派手な服装の人は1ミリも悪くないのです。

 

被害者は災害に備えてないから悪いんだという人も同様です。

災害に備えないことは絶対的な悪ではありません。

一方で公共インフラの方こそ備え(予備)がない事に問題を感じますが、

まあ、それですら本質的に「悪」ではありません。

 

そして、こういう「被害者の態度も考え物だ」という意見が出てくると必ず、

被害者づらしやがって、

みんな頑張ってるんだ、

ちょっとくらい我慢しろよ、

なんて人も毎度SNSや職場など人が集まる場所で出てきて、

被害者は肩身の狭い思いをするのです。

 

もちろん、今、実際そこに、被害者の人が東電や自治体に対して自分勝手な悪質な要求をしていたら、

その時にそう言えばいいのであって、

そうなる前から、「被害者だからって権利ばかり要求してませんよね?」

みたいに先手を打って一般論として論じるのは、ちょっと違うかなって思うのです。

 

 

被害者が早く復旧してほしいと思うのは自然のことだし、

それに同調する人がいるのも当然の流れだし、

ごく一部ですよクレーマー的な人間って。

なので、その自然の流れを、ごく一部のクレーマ的な人を引き合いに出して、

事前に抑制するような方向性は、あまり必要ないように思いました。

 

正論・正義感の人が泣きを見る世の中

思うに、色々な立場の人がいて、

それぞれがそれぞれの主張をすることで、

自然にバランスが作られて良い世の中になっていくので、

各々の言論は自由に保障されるべきであると思っています。

 

でも、公共の電波で先ほどのような、

痴漢行為を容認することにつながるような発言はどうかと思いますし、

結果として被害者が肩身の狭い思いをするというのは本当に辛い話です。

そういう意見には、きちんと「それはちがうよ」と声を上げていきたいものです。

 

でも厄介なのは、このような声をあげること、

つまり、純粋に悪を悪とみる正論的な考え方だったり、

まっとうな正義感に対して漠然と否定する人がいることです。

 

「正論は言うな」みたいな漠然とした、ありがちワンフレーズを、

ケースバイケースに意味を考えず、さも得意げにポカンと言う人です。

 

または、正義や正論は今の時代「ダサイ」と思っているのか、

「ウザイ」「暑苦しい」と思っているのか、なんだかよくわかりません。苦笑

逆にその程度の認識しかないのであれば、

公に発信せず黙ってりゃいいのにって思うのですが、

まあ、発言は本人の自由ですから仕方ありません。

 

または、正義(悪を否定する人)を否定することで、

世の中に、違う視点での物事の見方を提供しているという可能性もありますけど、

それはそれで良い事かと思いますが、

でも結果として被害者や正義感のある人が泣きを見るような方向に持って行ってほしくないものです。

 

価値観を押し付けられた時点で拒否すればよいだけ

よく「正義感が強い人は損だ」とか言う記事をネットで見かけるんですが、

これもまた、愚者の思考停止ワンフレーズだなと思っていて、

正義を損得で考える時点で正義ではないですから、

そんな諫め方をしても相手の正義感を抑えることはできません。苦笑

 

ちなみに正論であるとか正義感というものに絶対的な善悪や大小は無く、

単にその人(や政府)が正義と思ってる価値観を他人に強制するかどうかの問題であります。

ですので正しくは、「価値観の押し付けは損しますよ」と言うべきなのです。

 

先ほどの台風被害者と東電の話と同様に、

実際に正義感を強制されそうになったら拒否すればよいのであって、

押し付けられる前に正義を拒否するのはおかしな話です。

 

なぜなら、そういうおかしな表明をする人の為に、

ごく自然な正義感を持った人が肩身の狭い思いをするので、

世の中から正義が減るからです。

 

その逆に、悪い事であれば、あらかじめ断固拒否宣言するならわかります。

結果、悪いことをする人が肩身の狭い思いをすれば、世の中から悪い事が減ります。

 

どちらにしましても、、、そういうことを言う人の心境ってものを、

僕があまりよくわかってないのかもしれません。

なので、もしも他人の正義感を拒否したくなる人の心の裏側に、

自己保身と自己弁護以外の何かがあれば、ぜひ教えてほしいものです。

もしかしたら、単に「つむじ曲がり」なだけかもしれませんが、

それであれば割と納得です。

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