【静岡・富士山】富士登山は過酷で、山小屋は拷問である

あれは2008年だったでしょうか、30代半ばですね。

体調悪い中で富士登山を決行した時の話です。

 

富士登山と言うと登山が趣味な人でも、

ちょっと躊躇するくらいの疲労感だと思います。

装備もテキトーだと遭難しかねないと言われている富士山ですが、

実際のところどうなんでしょうね。

 

当時、30代半ばで普段から運動してない自分でも、

なんとか富士山に登れますよってことを知ってもらうため、

今日は富士登山の実際をお話しします。

 

富士山に登る時の体調や服装

実は富士山には過去に1度登っているので今回は2度目でした。

今回は「普段ステーキばかり食べて不摂生を絵にかいたような、

過去に富士登山に失敗してる同年代30半ばの友達」と登りました。

なので、最悪こいつは途中で見捨てて、僕だけ一人で登ってこようと思ってました。笑

 

いやー、それにしても僕も非常に条件が悪かったです。

前日の睡眠時間3時間

当日の睡眠時間も3時間

2日あわせて合計6時間しか寝てなかったのです。

本来は、こんな時には絶対に登ってはいけない山です。

しかも、今回は登山用の靴を買ったんですが、

購入してからまだ一度も履いてないので靴が馴染んでない

ズボンも結局重いジーンズを履いてきてしまったし。

装備もかなり悪かったですね。

 

駐車場が混んでるので、さらに余分に登る・・・

登り始めは朝の7時半。

3時間しか寝てませんからね、そうとう眠い

でも、早く登らないと下山できなくなってしまいますから早起きは必須。

富士宮口から頂上まで5~7時間かかると言われてますが、

今回は登るペースの遅い友達と聞いますので余裕を持たなければなりません。

 

ちなみに朝ごはんはコンビニおにぎりですが、買い過ぎて食べ過ぎ。。。

さらに眠いからか胃も働かず、かなり気持ち悪い。。。

さらに最悪なことに8月末日なのに富士山の五合目の駐車場がいっぱいで、

そのさらに1キロも手前に車を停めて、そこからのスタート。。。

1キロも余分に上るって、そうとキツイですよ。。。

 

富士宮登山口から登山スタート

富士宮登山口は5合目からスタート。

でも実際には、この1キロほど下から歩いております。

景色は良かったけど、目的達成のためには無駄な1キロ。。。

6号目、新7合目、7合目、8合目を過ぎて見上げるは9合目

結構歩いたけど、まだ着かねえ。。。9合目。。。

やっと9合目。

楽しく会話しながら登山とか、そんなことは富士登山ではあり得ません。

マラソンですね、こりゃ。


夏も終わりだったけど、入道雲がすごくて、まるできんとうん。

とかなんとか思ってたら頂上についた!

よっしゃー頂上だぁー!

でも、かなりのスローペースで、夕方になっちゃったから山小屋も神社も閉店ガラガラ。。。

しかし、雲海がすごい。

これは絶景だ。

富士山の火口も見ることができた。

せっかくなんだから煙くらい吹いくれよ。笑

というわけで、富士登山のV2達成です。

さすがおれー、じがじさんー!笑

 

富士登山V2の勝因は装備とペース

今回は体調不良だったけど富士登山に無事成功。

なんと今回は、過去に富士登山に失敗している友達も頂上まで登れた。

 

もっと驚くことに僕は、ほぼ「ノーダメージ」で頂上まで行ってしまった。

前回のように息切れもなし!

当然、酸欠や高山病もなし!

筋肉がつるとか痛みもなし!

 

恐らく理由はいくつかあって、

今回は前回の反省からリュックを軽くしたのも理由の1つだと思う。

前回の1回目の富士登山では、1.5リットルの水を持っていったのですが、

頂上までに飲んだのはわずか500ml弱で、

ほとんど汗をかかなかったので水もあまり飲まなかった。

なので、今回は500mlしか持って行かなかった。

 

さらに、靴も買ったばかりで登山前に試し履きもしてなかったけど、

前回足首をやられたので、その反省から足首をガッチリホールドする靴を買ったのだ。

それで歩く際に足首が固定され、足首が痛くなることも皆無だった。

 

それから一番大きいのはストックだと思う。

スキーの杖みたいなやつですね、あれで地面をつきながら歩くことで、

力が腕と足に分散され歩くバランスを維持できたことで体力が温存できたのだと思う。

ストックはあると無しでは疲労度が全然違うことが分かった。

 

そしてやっぱり、これが何より一番大きなポイントですが、

友達の富士登山をなんとか達成させるためにペースをかなり落としたこと。

自分一人だったら朝7時に登って夕方17時過ぎに頂上なんてことはなく、

おそらく14時か15時くらいには到着したはず。

 

でも、そのローペースのおかげで、僕はほとんど疲れずに富士登山をすることができた。

かなり体力的に余裕をもって登った印象だ。

なので、よく言われることだけど、登山を楽にするなら一歩を小さくすることですね。

人によっては一歩が30㎝未満でも良いかもしれません。

時間はかかりますが、さほど疲れずに確実に頂上につきます。

 

暗すぎて怖くて下山できないなこりゃ・・・

さて、頂上を満喫したら、そろそろ下山です。

あれが剣が峰。

でも今回はお預け。

もう夕方だし、登ってたら真っ暗になってしまう。

ていうか、もうすでに時間的にヤバイから下山です。

下山は一転して爽快そのもの。

しかし、下山途中で暗くなってきてしまった。

 

しかも、霧(ガス)も出てきてどこを歩いているかわからないような状態。

もちろん富士登山なので念のため懐中電灯やヘッドライトは持ってきたのですが、

霧の中の懐中電灯は拡散しちゃってあまり役に立たない。

 

ちょっと怖いなと思いつつも僕は体力があまっているので、

ガンガン降りていくんですが、どうも友達が限界みたい・・・。苦笑

なので、やむを得ず8合目?の山小屋に泊まることにしたのです。

 

山小屋は拷問、いや地獄・・・

世の中の富士登山初心者の皆様は、

富士山は一気に上ると疲れるから、

山小屋に泊まって二日に分けて登ろうと考える人が多いらしいのですね。

 

でも実際に山小屋に泊ってみた自分は、

何が何でも日帰り登山を選ぶと思いました。苦笑

ご来光をみたいなら深夜から登りますよ。

 

とくに、自分のような潔癖症&寝つきの悪い人間は山小屋は絶対にやめた方が良いです!

ていうか、まさに雑魚寝とはこのこと!

見事な雑魚寝!

これが元祖・雑魚寝かぁと思っちゃうくらいの雑魚寝でした。笑

 

なんと、肩幅しかないスペースに10人ほど肩をぶつけながら並んで寝るのです。

もう、ビックリして「嘘だろ?」って思っちゃいました。

しかも同じ布団に二人で一緒ですよ、つまり「5布団×2人=10人」。

ちなみに、男女ごちゃまぜ。

これは最初に山小屋とはどういうものかを知っておかないと無理です。

心の準備が必要です。

知らずに来ちゃったら普通の人なら逃げ出します。笑

 

その状態が二段ベッドみたいになっていて上下で20人くらい、

通路をはさんで向かいも同じ作りになってて、

1部屋にあわせて40人がギッチリとおさまります。

 

ただでさえ空気が薄いのに、さらに空気は薄まり、高山病発症!

これは最悪でした。

なんで、睡眠中というか休憩中に高山病になっちゃうんでしょう。。。

頭痛と吐き気で眠れませんでした。

とくに頭痛が激しいですね。

 

高山病でなくても「熟睡できねえ!」って切れてたオヤジも何人かいましたね。

ぼくは高山病で結局一睡もできませんでした。

友達は寝てましたね。

しかも僕の布団を奪って寝てるし、もうむっちゃくちゃ頭に来ましたね。

「朝起きたら罰として死ねや」と思いましたね。

 

初めての「富士のご来光」は見れたけども

そして、翌朝。

一睡もせずに4時くらいに少し明るくなった状態ですぐに出発です。

この3日で6時間しか寝てないけど山小屋になんか痛くないし、

早く下山したいから仕方ないですね!

 

というわけで、はじめてのご来光ー!

これはこれで、おみごとー。

しかし今回は良い勉強になった富士登山でした。

山小屋がまさかあんなに過酷なものだとは・・・。

登山が過酷じゃないですよ、山小屋が過酷。笑

山小屋って言うくらいだから、

ログハウスで優雅に宿泊チックなのをイメージしてたよ。。。

 

でも、登山に限っては、ペースさえ守ればラクラク登れるとわかって、

なんとも拍子ぬけした感があるので、

次は手ぶらで登ってやろうか、などと考えてみたりするくらい。。。

 

というのも7合目だっけかな、

グレーのスウェット上下着てサンダル履いたヤンキーみたいな姉ちゃんが、

その兄と父らしき人に「えーマジでー? まだ登るの~。」なんて言ってやがったんですよねー。苦笑

7合目までスウェットとサンダルで登ってきた時点で、かなりすげえし!

と同時に、重装備の自分がなんとも情けないような気持になりました。苦笑

ま、でもそれが本来の登山の姿ですので誤解のないよう…。

 

ちなみにその何年か後に、妻と一緒に富士登山に行ってV3達成。

でも翌年に運が悪かったのか8合目付近で急に高山病になり、

途中で下山。。。

そういうこともあるんですね。。。

そして、それ以来、富士山には行ってませんねー。

いつかまた行きたいですね。

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