教科書にも出てきますが、日蓮という鎌倉時代の僧侶がいまして。
実は千葉県出身なんですよね。
鴨川シ―ワルドとか、あの辺です。笑
まあ、恐ろしくパワフルな坊さんなのですが。
ところで日蓮が予言を残していた!という話がありまして、
それがまたちょうど現在、
しかも2020年あたりの予言を書いているというのです。
えー、いつ日蓮がそんなこと言ってたのー?
って話なんですが、
歴史の授業で習った「立正安国論」という本に書いてあるそうでして。。。
実際、「人衆疾疫難」つまり疫病がやってくるなど記されているらしいのです。
ホントカナ・・・?コ●ナとか関係あるのかな?苦笑
というわけで、今日は日蓮の予言の話を検証してみました。
目次
日蓮はマジでヤバイ
実は僕は割と日蓮って好きなんですよ。
偉い人(教師や上司、権威ある人)に媚びへつらわず、
同調圧力にも負けず堂々とモノを言う人は、
基本的に誰でも好感もてます。
つまり日蓮も恐れを知らずモノを言う人なのでして、
今で言えばヤバイ人なのであります。
ほんとに。笑
実際、鎌倉幕府に反抗して、伊豆や佐渡に流罪になってますし、
しかも、処刑されそうにもなっているのです。
よりによって風光明媚な江ノ島で処刑です。
ところが、処刑をギリギリでかわすという、
まさに「神」っぷりを発揮するのです。
ちなみに、どうやって処刑を逃れたか?
なんと、海の方から謎の光る物体が現れて、
刀を振り上げた処刑人がそれに目をくらまして、
処刑が一時中断したらしいのです。
「やべえよ、何だよあれ?すげえ光ったよ?」
などと処刑人たちがザワついている時に、
幕府の使者が「やっぱ処刑は中止するよ」と伝達に来たそうで、
まさにギリギリセーフで処刑が取りやめになったそうです。
これは、もう完全に日蓮は「なにか持ってる人」ですよね。
しかし、せっかく命が救われた後も権力にたてついて、
島流しにあうという・・・、懲りないというか、
曲げないというか、強い信念を持った人であり、
そういうところに僕は非常に共感するのです。
ちなみに僕の前世も僧侶でありますが、
世の中を憂い、いわゆる権力と戦った過去生でありまして、
あ、まあ、ここは軽く流してください~。笑
日蓮の予言「立正安国論」とは何か?
ところで、日蓮は実はもともと預言者として有名でありました。
現代になって予言者として注目されたわけではありません。
何故有名になったかというと、中学生の頃にみなさん習いましたね、
教科書に載っていると思いますが、日蓮と言えば「立正安国論」です。
立正安国論に予言が書かれており、
それが見事に当たって当時の多くの人が驚いたという話です。
ちなみに立正安国論とは何かというと、
鎌倉幕府のボスであります北条時頼に日蓮が、
「おい、これ読んどけや。」
と日蓮が提出した「お説教」のような本になります。
多分、これを読んで北条さんもイラっとしたと思います。
立正安国論の内容ですが、僕の解釈も入るので、
本当はみなさんも一度、実際に立正安国論の原典を読んでみて頂きたいですが、
クッソ面倒かと思いますので以下まとめます。笑
日蓮が立正安国論を書いた理由
まず、立正安国論を日蓮が書いた理由から話します。
当時、鎌倉幕府の時代、大地震や飢饉で多くの人が死に、
とても困難な状況だったようです。
鎌倉と言えば「地震の津波が大仏まで到達した」などと言う話もあるくらい、
東海、東南海、関東などで大地震が来ると大きな被害を受ける地域です。
しかも当時は飢饉や疫病も発生して道端に普通に死体が転がっていたり、
死体の山があちこちに積み重なっているような酷い状況だったようです。
では、どうしてこんなに大災厄が続くかというと、
日蓮が言うには、
上に立つ者たちが誤った教え(仏法)を採用しており、
(日蓮が説く)正しい仏法を守らないからだ!
ということなのです。
それを鎌倉幕府のボスに伝えるために、
立正安国論を書いたんでしょうね。
怖っ!命がけ!
日蓮は何に対して怒っていたのか?
立正安国論を読む限り、
多分、日蓮はすごく怒っていたのではないかと感じます。
教科書に出てきた有名な僧侶「法然」はご存知でしょうか?
浄土宗の開祖です。
この法然の浄土宗に対する怒り、みたいな感じにも読めます。
※ なんだか仏教の宗派とか色々出てきて分かりにくいので、
末尾の方に少しまとめておきましたので、後で読んでね。
浄土宗とは何かというと、誤解を恐れずに簡単に言いますと、
とりあえず難しい仏教ルールは全部捨てちゃおうよ!
とりあえず『南無阿弥陀仏』を唱えなよ!
そうすれば極楽浄土に行けちゃうんだぜ!
という教えの宗教です。笑
とても簡単で庶民に受け入れやすいですよね。
だから流行ったんですねえ。
一方で日蓮は、かなりの勉強家ですから、
そういうテキトーな感じが気に入らなかったのかもしれませんが、
恐らく一番言いたかったのは、
古い仏典などに素晴らしい教えがたくさんあるのに、
それらを全部否定して排除して安易な方に偏るのは良くないよ、
ということだろうと思います。
実際、念仏だけでOKみたいな「お手軽系列」の仏や寺だけを国が保護し、
それ以外の昔からある貴重な教えやお寺や仏像が忘れ去られ、
放置されて荒廃して滅びていくのが許せない的なことが書かれています。
日蓮の予言
ざっくりと立正安国論の内容を言えば、
「正しい仏教を守っていかないと国が滅ぶよ」
ということなんですが、その内容が予言の本旨です。
ただ、僕が実際に読んでみたところ、
日蓮の予言の言葉というよりも、
「正しい仏法を守らないと、いろんな災厄が起きる」
と昔の仏典などにたくさん書いてあるってことを、
日蓮が1つづつ参照して説明しているに過ぎないという印象でした。
霊感による予言という類のものではありません。
しかも、これを書いたときに、
既に様々な災厄が鎌倉に起こってましたし、
予言でも何でなかったわけです。
なので、「謎の予言書という感じではないよなあ」と思って読んでたのですが、
でも、1つだけ日蓮が自らの言葉として予言した内容が見つかりました。
日蓮はこのように言っていたのです。
「正しい仏教が守られない国には、
『大地震が起こり、疫病が流行り、飢饉が起こり、悪人が跋扈し、
悪いことが起こるよ』と昔のたくさんの仏典には書いてます。
でもまだ起こってない災厄があります。
それは外国から責められ国が亡ぶという災厄です。」
これが「日蓮すげえ!」と当時の人たちに思わせた内容です。
なぜなら、その後に「元寇」という大事件が本当に起こったからです。
元寇って教科書にも載ってますし皆さんも知ってますよね?
巨大なモンゴル帝国が小さな日本に攻めてきた事件です。
しかも2回も。
しかし、その2回とも台風で敵軍の船が流されて、
運よく日本が勝ったというオチなのですけども。
日蓮の予言・リターンズ
ちなみに日蓮はこの立正安国論を4年という長い年月をかけて書き上げたようです。
確かに立正安国論は非常にたくさんの古い仏典を参照しているので、
あれだけの内容をネットもない当時に書くには4年くらいかかるだろうなと思います。
ちなみに、これを書き上げた数年後に日蓮が立正安国論に「あとがき(奥書)」を追加したようです。
そこには、日蓮の言葉でザックリこのように書かれています。
1264年に大きな彗星が出現した!
彗星を見て外国が攻めてくる災厄が来ると霊感を得たのだ!
実際、その4年後にモンゴルから日本を責めるぞと宣戦布告状が届いたのだ!
書状だけでなく本当に攻めてくることになるだろう!
1269年12月8日
すごいですね、本文で「外国が攻めてくるよ」と予言したら、
実際に9年後にモンゴルからの宣戦布告状が届いて予言が的中。
しかも「書状は脅しではなく本当に攻めてくるよ」って、
本文に追記したら、これも5年後に的中したわけですね。
西暦2020年に再び注目された日蓮予言
ところがですね、一般的にはこの予言は、
鎌倉時代当時のものと考えられていますが、
実は今の時代のことを指しているという説もあるのです。
いわゆる「末法の世とはいつか?」という議論になるのですが、
過去を遡れば、いつの時代の人も、
「今こそ末法の世なり!世も末じゃ!」と言ってるわけです。
いつの時代も多くの人が世の中に不満や不安を抱いてたということですね。
でも、そういった時代時代を生きて来た人の感情とか、
曖昧な基準で「末法の世」を語るのではなくて、
計算で導くことが出できるらしいのです。
大集経という仏教の経典には、次のように書かれています。
釈迦が死んだあと500年は小乗仏教の時代、次の500年は大乗仏教の時代、
次の500年は説法の時代、次の500年は寺院の時代、
そして次の500年で仏の教は滅びる。
釈迦が死んだのは紀元前5~6世紀前後とされていますから、
ということは西暦2000年前後が、
ちょうど仏の教えが滅びる時代ですね。
日蓮も立正安国論の中で昔の仏典を参照して、
このままでは様々な災厄が起こるよと予言をしたわけですが、
今の時代に日蓮が生きていたとすれば、
この大集経の内容を参照し、今こそ末法の世であると言うかもしれません。
そしてそんな時代には、大地震と疫病、飢饉、戦争がくるのです。。。
なんだか最近のコ●ナ禍で妙なりアリティがあったりして、
2020年前後あたりが末法の世なのかと、
思ったりしますが・・・。苦笑
参考資料・日蓮宗とは何か?
さて、日蓮の予言は以上ですが、
参考までに日本の仏教について調べてみました。
日蓮と言えば日蓮宗なのですが、
日蓮宗とはどんな宗教なのかというのも調べてみました。
まあ、一言で言えば仏教なんですけども(苦笑)、
仏教にも色々あるみたいですからね。
実は以前に、サザエさんのオープニングのロープウェイで有名な、
山梨県は身延の日蓮のお寺(総本山)に観光に行きました。
ここは大学も併設されていて、
しかもこんなすごい寺院を残すことができるということは、
相当カネ持ってるぞ!ということでありまして(笑)、
つまりは日蓮宗って信徒さんが多い大きな宗教ということがわかります。
日本人の宗派別信者数
ちなみに「宗教」っていうとよく、
「え?宗教?キモーい!ヤバーい!」
などと自らアホをさらす人がたまにいますが、
そんな人は、近所のお寺や神社も宗教だということすら知らないのか、
または宇宙人かと疑ってしまいますけども。。。苦笑
というのも日本人の宗派別の信者数は、
下の2019年の統計データを見てみますと、
非常に多くの国民が宗教に関わっていることがわかります。
神道系(48%) 87,219,808 人
仏教系(47%) 84,336,539 人
キリスト教系(1%) 1,921,484 人
その他(4%) 7,851,545 人
しかし意外や意外、神道系が半分を占めてるんですねえ。
てっきり日本って国民のほとんどが仏教だと思ってました。
いや、、、
でも、よく見ると信者数を足すと日本の人口を超えてしまいます。
変ですね。笑
恐らくこれは重複も含めているでしょうし、
各宗派それぞれ信者のカウント方法が異なったりするのでしょうね。
例えば神道の信者数であれば、
近所の氏神(神社)やお寺でお札やお守りを貰っただけで、
信者としてカウントしてるかもしれません。
でも普通は「お札を貰う」という行為は、
宗教的行為であり、その宗教の信者以外は、
普通は決してしない行為であります。
僕もそうですが、親の葬儀は仏教で三回忌法要とかもしてるのに、
毎年初詣でお守りを貰ったり祈祷してもらったりとか、
日本以外の国では考えられない行為かもしれませんね。
その辺りを考えると日本人は、
深く考えず無意識的に宗教に関わっているとも言えます。
だからこそ「宗教キモイ」とか言いながら、
初詣に行ったりする無知な人がいるのでしょう。。。
日本の仏教信者の割合
次は仏教について内訳を見てみましょう。
下の通り、日蓮が嫌いな浄土系が一番多いです。苦笑
ちなみに浄土系の中でも浄土真宗が7割を占めます。
さらに1つの宗派の中にも非常にたくさんの分派があるのです。
浄土系 22,300,903 人 (47.20%)※浄土宗、浄土真宗(本願寺派、大谷派)etc
日蓮系 11,341,734 人 (24.01%)※日蓮宗、立正佼成会、霊友会 etc
真言系 5,289,350 人 (11.20%)
禅系 4,642,550 人 (9.83%)※臨済宗、曹洞宗 etc
天台系 2,922,899 人 (6.19%)
奈良仏教系 740,174 人 (1.57%)
その他 6,938 人 (0.01%)
ところで日蓮系は第2位につけておりますが、
やはり日蓮系の中でも多くの宗派があり、
主な宗派として次のようなものがあります。
日蓮宗 3,567,047 人
立正佼成会 2,373,451 人
霊友会 1,217,115 人
日蓮正宗 728,600 人
先ほどの身延山久遠寺は最も信者の多い日蓮宗の総本山なのです。
ちなみに公明党の支持母体の創価学会がないのは、
文科省所管でないので単にデータがないというだけです。
もとは日蓮正宗から枝分かれしたのが創価学会のようです。
いろいろと争いもあったようですが・・・。苦笑
日蓮正宗は、平成3年(1991)11月、日蓮正宗の教義・信条に従わない創価学会を破門し、信徒組織を法華講に統一しました。
とはいえ創価学会の信者数は800万人くらいいるとされています。
正確な数字かどうかわかりませんが、すごい数ですよね。。。
また、同じ仏教系で、やはり文科省所管でないのでデータがなかったのが幸福の科学で、
こちらは1000万人の信者がいるとされています。
これもすごいですよね。。。
個人的に思うに、宣伝や広報が強い宗教は、
信者数を伸ばしているように感じますね。
そして組織としての影響力も大きくなると、
政治の方面にも影響を与えるようになってきます。
とすると、宗教って僕らの生活に、
実はすごく影響を与えているってことなんですよねー。
宗教キモイとかアホなこと言ってると、
真実が見えなくなりますよ~。